lump
もう何もしたくない。
自らの手で自らを終わらせる意志も気力さえも起きない、
パステルカラーがやけに鬱陶しい、モノトーンの摩天楼に追い詰められる日々。
誰か俺を殺してくれ、誰か俺を消してくれ。
そう嘆くのは、そう思いながらも己が手では終わらせたくない、
そんな覚悟もない自尊心の高さと傲慢さからなのだ。
生の実感を存分に与えてくれる鮮やかな一日も、
愛を一心に感じさせてくれる官能的な時間も、
全てはひと時の幻に過ぎず、倒錯でしかない。
紡がれた感覚をひとつなぎに留めているピアノ線は、いとも容易く綻び、切断されてしまう。
人は誰しもが、こんな事を感じるわけではない。
時に俺は感じ過ぎている、とさえ感じる。
だが止められない。
どうしようもない自分を諦めて、自分を責め立て続けながら生きていくしかないと悟った。
皆上を向いて歩いている、この社会の中で
俺は黒過ぎるのだ。
今にも壊れそうな俺を無視してくれ。
もう何も構わないでくれ。
一人一人が世界を構築する、宇宙の因子であるならば
俺は死ぬまで、異物でありたい。