かくれんぼ
月明かりが映す君の横顔
光は落ちて、君のうなじを
伝って何処かへ流れてゆく。
それを零さず飲み込んでしまいたい、
そんな風に思ってしまう。
触れあう身体、遠ざけあう心。
結んで、開いて、また結んで
解けた糸は絡まって
私の幸せを掠め取る。
もしも神様がいるのだとしたら
貴方はとてもいじわるなのね。
交わっても、重なっても
生まれない、
埋まらない。
泣いても、笑っても
怒っても、嬉しくても
ここにはない、
ここにはいない。
声に出して、カタチにして
どれほどの心を贈ったとしても
きっと通り過ぎてゆく、
塵と共に飛んでゆく。
そんな私を嗤ってる、
貴方はそういう人なんでしょう?
本当にいじわるなのね、
呆れてものも言えないわ。
私はどこにいるの?誰が私を見つけるの?
一条の光を頬張っても、結局気持ち良いだけなんだ
なんだかしょっぱいな。