2020-11-04から1日間の記事一覧

きっと変わる

聞いておくれよ、きっと僕は変わるんだ。 何の気なしに夜の海に訪れて、 少し遠くの公園までサイクリングして、 ちょっと高いレストランで食事をして、 僕は変わるんだ。 何にもないような人生だったけれど、 僕には色が無いだけだったんだ。 色を垂らしてみ…

いっぽんみちの、わかれみち

まるで、時間が止まったみたい。 君に置いて行かれ、僕だけがここで年をとる。 時代は回ると言うけれど、もしそれが本当ならば 僕は君とまたどこかで会えるのかな。 僕には信じられないのさ、きっと直線なんだ。 交わらないけれど、線のどこかに 鳥がいて、…

怠け者

冬に色づきかけの秋。 寒波の間隙を縫って、ひょいと顔を出すぽかぽかした陽気がやけに心地良い。 路傍に転がる潰れた銀杏がつんとしていて、それもまた秋の顔なんだと頷く午後三時。 なんとなく、どこか夢見心地のまま なんの気なく川辺をとぼとぼ歩いてい…