2021-11-30 voice 僕がまだ十四の頃、 嫌々作らされた工作のラジオ。 あの頃は何も分からなかったけど、今の僕は分かり過ぎているよ。 何も見えなくても、何もかも見え透いてしまうのに、未だに理解出来ていない。 グルーガンの先端と、はんだで溶けた鉄と、君の匂い。 引き出しの奥に忘れ去られ、埃被ったラジオ。 新しい音楽が見つかるかな。 世界中の声が聞こえるかな。 君の声が聞こえるかな。 あの時作った、工作のラジオ。 君とふたりで作ったラジオ。