産業革命
胸に煌めく黄金色。
着色された誇示の色はイミテーションに過ぎず、
その色は心の弱さに拠るものである。
燦然として見える其れは凡庸なセレブリティの賞賛を受け、レッドカーペットを闊歩する。
澄み渡る青い空さえも其れを讃え、肥大する顕示欲はとどまるところを知らない。
有限のフレックス。
窶(やつ)れた乳白色の鉱夫達が反旗を翻すまでは、
瞞しのスター達が鼻を高くしていられるのだ。
扁桃(アーモンド)色の眼が黒いうちに、
成せるだけの財を成し、
灰を被った惑星に偽札の絨毯を敷く事が成功と言える。
萌動(ほうどう)する草花を摘み、アシッドを散布して大地を借用する。
これこそがサクセスストーリー。
慎ましさを贄に鍍金の煌めきを得る為の、悪魔の契約なのだ。