雑種
何て広い世界だろう。
何て苦しい世界だろう。
そんな世界の片隅の、僅かな隙間に産まれた私は
中途半端な混ざりものだ。
それはまるで、余った布を乱雑に縫い合わせた
ちぐはぐのドレスのよう。
みんなに罪はなくとも、悪びれることはなくとも、
私にとって、ここはひどく窮屈だと思われるのだ。
五〇パーセントずつの身体に、一〇〇パーセントの混ざりけのない心。
みんなが羨み、嗤い、踏みにじり、愛する。
望まれているのか、疎まれているのか。
それさえも曖昧模糊で、自問自答にさえ飽きてしまった。
死んでしまいたい、なんて事はない。
ただ私は、何処へ行こうと、何をしようと、
この形容し難い"虚しさ"を拭いきることは
出来ないのだろう。
神様。
己を律せず、半端者だと戒め続けるこの私は
一体どのようにして、救われるのでしょうか。