雑種

何て広い世界だろう。

何て苦しい世界だろう。

 

そんな世界の片隅の、僅かな隙間に産まれた私は

中途半端な混ざりものだ。

 

それはまるで、余った布を乱雑に縫い合わせた

ちぐはぐのドレスのよう。

 

みんなに罪はなくとも、悪びれることはなくとも、

たとえヒットラーユダヤの民を虐げずとも、

 

私にとって、ここはひどく窮屈だと思われるのだ。

 

五〇パーセントずつの身体に、一〇〇パーセントの混ざりけのない心。

 

みんなが羨み、嗤い、踏みにじり、愛する。

 

望まれているのか、疎まれているのか。

それさえも曖昧模糊で、自問自答にさえ飽きてしまった。

 

死んでしまいたい、なんて事はない。

 

ただ私は、何処へ行こうと、何をしようと、

 

この形容し難い"虚しさ"を拭いきることは

出来ないのだろう。

 

 

神様。

己を律せず、半端者だと戒め続けるこの私は

 

 

一体どのようにして、救われるのでしょうか。