恥ずかしがり屋のブギー・バック
高い空の中で雲が動いている、晴れた日の夜。
僕は自分に問い、君に答える。
こんな気持ちは初めてだ。
今までなかった、二度とないかもしれない胸の高鳴り。
僕は今自分が分からない。今までのことも、これからのことも。
大人びたつもりが、僕は真っ赤に熟してしまう。
クールに決めて、洒落込んだつもりでいたのに
肝心な時にはどうしようもなくなってしまうんだ。
そんな僕を見て小馬鹿にしている、君に心を奪われてしまったんだ。
僕は君と踊りたい。
踊りたくて堪らない。
僕にあとほんの少しの勇気と、馬鹿馬鹿しさがあれば良かったのに。
一緒に踊りましょう、なんて
僕には少し恥ずかし過ぎた。
揺れる木の葉の並木道。
君の横を歩く僕は、頬を掻きながら足を止めた。
『今夜だけは、全部忘れてくれませんか。』